手作りと一口で言っても、食べ物もあれば、洋服、小物雑貨など
いろいろと有り、今はお金を払って買う物が多いけれど
昔むかしは、みんな家庭内で賄っていたと思うのね・・・
私自身も日本ではサイズが合わないので洋服を作るし
余った生地でバッグなどの小物を作ることがある・・・
若い頃は、単純に他の人が着ているのと同じ服を着るとか
同じバッグなどを持つのは嫌だったりすることもあり
自分らしいスタイルにしたいから、と、作っていたし・・・
たまに、針でチクチク縫うということ自体がやりたくて
小物を縫うこともあるの・・・気分転換という事ね
ストレス解消のために編んだり、縫ったりするという友人も居るし・・・
要するに自己満足なのよね
出来上がると気持ちイイから(*^^)v
食べ物も同様に
パンやケーキを焼いたり、ジャムを作ったりするけれど
自分で作れば、自分にとって美味しい物になるということで・・・
他にはコストの問題もあったりするわ
我が家は朝はパン食、そして昼や夜もパン食の場合もあるので
米を炊いたご飯も、パンもどちらも主食なんだけど・・・
日本に戻ってきて一番困ったのは、
手軽な価格で、小麦の味のするちゃんとしたパンを
近所で購入するのが難しいことだった
倫敦で暮らしていた時は
スーパーで購入したお手軽価格のパンでも
あちらでは主食なので
ちゃんとした風味で美味しく食べていたけれど
東京の田舎では、なかなか難しいのです
勿論、焼き立てパンを販売しているパン屋さんは沢山ありますが
そういうところでの価格は、毎日食べるにはお高いのね
米飯と同程度の価格、とまでは言わないけれど・・・
流行の言い方で表現するなら、お財布に優しくないとね
大量生産品のパンでも、ぱすこのライ麦パンは好きなのですが
毎日食べるにはお高いし、近所のお店では入荷数が少ないので
何処に行っても、有ったり無かったりで供給が不安定・・・
仕方ないのでホーム・ベーカリーを購入して
食パンを焼くようになりました
パン焼き器も我が家は使用頻度が高いので3年で故障し
今は2台目を使っていますが
これも電熱器が不調のようで、少し生焼けの感じがするので
生地を捏ねて一次発酵まで任せ
電子レンジ兼オーブンのオーブン機能を使って焼いています
時間が有れば、自分で捏ねて、室温で発酵させたり
冷蔵庫で低温発酵させて、丸いパンを焼くことも有ります
当然、材料も作る過程も殆ど同じなので
ピザや中華まんなども作ります
手作りは材料に誤魔化しが無いので美味しいと思うし
相棒や友人たちも
お店で買うのとは味が違う!と言います
それに一次発酵後の生地って、とても柔らかくて
触っていて気持ちが良いので、楽しいのです
これも、つまり自己満足ね
料理サークルでフォカッチャやピロシキを焼いた後に
手作りのパンに目覚めて
自分の分だけでなく、親族や近所の人のためにも
焼いて差し上げ、リクエストが来るという方も居ます
特に子供たちが楽しみにしてくれるとの事でした
でも、最近、私が面白いと思ったのは
料理サークルでの下記のような感想・・・
『家では、パン類、お菓子類(ケーキ)は作りません!
絶対プロにはかなわないですからね。』
まず思ったのは、家庭の手作りなので自分と家族が満足すれば良いだけですし
プロの技術を駆使して作った物と同等のものを
ウチで作って食べたいとは考えていないのだけれど?ということ・・・
プロの作ったパンは美味しいけれど
主食にするには、私にとっては価格がお高い
たまに美味しいパンが食べたい、という場合に買って食べるなら
お高いプロの作った物で良いでしょうが
米飯と同様に主食としては、我が家のお財布が耐えられません・・・
ということで、ウチで焼いていますの
米飯だって、日本料理屋さんのご飯が美味しいからと言って
それをわざわざ毎日食べるために買う人は、まず居ないと思うのです
好みの米を購入して、好みの水加減で炊くと思うのです
同様にケーキ類も
プロの手が、熱したり、冷ましたり、あーやったり、こーやったりと
技術を駆使して作ったお高い物は、毎日食べることが出来ません
ウチではカステラをつまむ感じで食べるために必要なので
簡単なスポンジ・ケーキを焼きます
お茶の時間に二口、三口、食後に一口という風に
食べるので、凝った作りのお菓子は不要
たまにお手軽価格のカステラを購入することもありますが
タマゴ、小麦粉、牛乳、植物油、砂糖があれば
いつでも簡単に作れる単純なケーキが
素材の味がして、美味しいと思うのです
スイーツは、たまに食べるだけという場合は
パティシエの作ったお高いケーキで良いと思いますが
我が家はそういうわけにはいきませんの・・・
一週間に五日はスイーツが無いとね(^^ゞ
若い頃は、ケーキを焼いてからクリームやフルーツで
簡単に飾り付けたりしましたが
今はクリームを食べたいという気はしないので
ケーキだけ焼けば十分です
スイーツ好きの相棒は、日本に戻って3ヶ月くらいの間
デパ地下など、あちらこちらでケーキを買って食べてみたようですが
『日本のケーキ、まずいねぇ、あんなに綺麗に作ってあるけど
意味無いよな、美味しくないんだから』と
お手軽価格で買える美味しいケーキは無いという結論に至り
たまに買う時はコンビニのスイーツにしたのでした
私の職場は北海道出身のスタッフが多いのですが
彼ら、彼女たちも
『東京のケーキって不味いですね、お金払って損しました』と言うので
「あーら、ダメよ~その辺で買ったケーキじゃ無理~
北海道の高品質の材料で作ったケーキを食べ慣れているんだから
東京のケーキは諦めなさい」と答え
たまに私が焼いたケーキを持参して食べて貰いますが
『東京に来て、初めて美味しいケーキを食べました!』と言って
今のところ、全員が喜んでくれています
「東京のお店は賃貸費用も人件費も何もかも高いから
どう考えても、その分は材料費に転嫁されているはずでしょう
そう考えれば、お手軽価格のケーキの中身に
美味しく出来るような材料を使っているわけないもの」と話すと
みんな納得・・・北海道なら何処で買って食べても美味しいものね~
結局、東京のプロの技術をもってしても、素材の良さには勝てないのよ
東京でもプロの作った超高級品なら美味しいのが有るのでしょうが・・・
相棒の口癖
『高い金を出せばアフリカでも何処でも大金持ちは居るから
美味しいものは何だって有るんだよ
だけど普通の会社員がいつでも払える金額の
美味しいものでないと意味が無いの!』に賛成のワタクシです
それから、子育て中の友人の話になりますが
『妙な添加物が入っていない物を子供に食べさせたいから
パッケージに印刷されている食材などを確認すると
たいてい不合格なので、手作りにしている』とのこと
そうなのですよね~日本に戻ってきた頃に
私も日本の大量生産品のパンは小麦の味もしないのに
何故こんなに姿が良いのかしら?と思い
パッケージの裏側の材料の部分を読んでみたら
添加物が一杯ではないですか!
膨らませる役割
粘りを出す役割
風味を出す役割
他にもいろいろ~
いろんな添加物の名前が並んでいて、何だこれ?と・・・
少なくともウチで作れば、そのような添加物とは無縁でいられます
子育て中でなくても、毎日食べる物は、やはり手作りが良さそうです
最後に、昔、私がランチに通っていた
倫敦の日本レストランのオーナー・シェフのお話しをご紹介
『レストランではね、一口目でお客さんが美味しい!と思わないとダメだから
皆さんが考えているよりも、実は味付けが濃いんですよ
だから、こういうのは毎日毎食は食べられませんよ
でも、家庭では全部食べ終わった時に美味しかった!と
思えるように、薄味に作れるんですよ
だからプロの作った味も美味しいけど
毎日食べて飽きない家庭の味には、かなわないんですよ』
そのレストランでは関西風のダシの美味しい薄味のウドンを供していたので
私はそのウドン目当てに通っていたのですが
最初の頃、そのウドンはお客さんに評判悪かったそうなんです
一口食べて『味が薄いよ!』と突き返されることが何度もあったそうで・・・
食べ終わる頃に丁度良い薄味に仕上げてあっても
関西出身の人でないと美味しいと言って貰えなくて苦労したと・・・
私は関西出身ではないのに
あの関西風のウドンのお汁が大好きなので
そういう会話になったのでした(^.^)
味覚は個人差が大きいので
個人の味、家庭の味も様々
プロの味も様々です
だから、あの店が美味しい、いやこの店の方が美味しい
などと、楽しめるのでしょうし
プロの味だからと言って
家庭の味よりも優れているとは言い切れませんし・・・
実際、こんなのにお金を払いたくないと思ったことは有りませんか?(苦笑)
話しが逸れましたが・・・
食生活は千差万別なので
パンが主食の場合、日本では出来合いの物では
価格と風味のバランスを考えると
なかなか妥協点を見いだせなくて
私は自分で作っています、というお話しでした(#^^#)
洋服も同様です
英国でなら、私はMサイズなので既製品でOKですから
あまり作ることは無かったのですが
日本ではサイズが合わないので
作ることになります・・・最近はたまにですけどね・・・
お財布の中身との相談も有りますし
生活スタイルや好みの問題も有りますので
手作りと言っても人により意味合いが違ってくるのでしょう。